SIRモデルに基づく感染症の流行シミュレーションを条件を変えながら行えます。
フィールド欄にパラメタを入れて、updateボタンを押すことで、グラフが更新されます。
数字表記Xe+Nは、Xの後ろに0がN個あることを示します。例えば、1e+6は1000000を表します。
シミュレーションは一般的なものですが、下記では東京の新型肺炎の広がりを想定しています。

本WebページはSIRモデルをもとに自分でパラメタを変えながら感染症の現状や今後を考える手段とすることを意図して作成したもので、 正確な予測や分析を行うものではありません。
SIRモデルはwikipediaの説明(2020/4/7)を参考にしました。
グラフの縦軸は"Yaxis (Lin/Log)"ボタンを押すと、対数スケールと線形スケールを切り替えられます。
東京都の新型コロナウイルス感染(判明)者数は、東京都の新型コロナウイルス感染症対策サイトを参照しています。
シミュレーションはブラウザ側で行っていてWebサーバーに影響しないので、好きに試してみてください。
Runs SIR model based disease spread simulation. Set the parameters and press the "Update" button.

C.f.
東京の人口 約1400万 (= 1.4e+7)
東京の病床数 約10万 (= 1e+5)
東京の宿泊施設の部屋数 約16万 (= 1.6e+5)

 


第一波のシミュレーション
2020/3/15を起点として26日目(2020/4/10)頃までの東京のデータ(主に新規感染者数) に合うようにパラメタを調整したものです。4/10以降は社会的な感染拡大の抑制が奏功するなどして予測値から外れて感染者数が減少しています。
感染率(beta)は感染の広がりやすさを示すパラメタです。 ウイルスの感染力が大きくなれば大きくなり、社会的に有効な予防政策を行えば小さくなります。 回復率(gamma)は、感染した後回復するか隔離されるなどして他人へ感染を広げなくなるまでの期間の逆数です。 例えば感染者が他人へ感染を広げる期間が平均5日ほどだと仮定すると0.2になります。 初期免疫保持者数(removed)は人口に比べて十分小さい場合はシミュレーション結果への影響は小さいですが、大きくなると感染の収束に貢献します。
実効再生産数は感染率と感受性保持者数(感染する可能性のある人の数で、人口から感染者数と免疫保持者数を引いた数)に比例し回復率に反比例します。 実効再生産数が1.0を下回れば感染は収束します。


第二波のシミュレーション
2020/3/15から70日目(2020/5/24)を起点として140日目(2020/8/2)頃までの東京のデータ(主に新規感染者数) に合うようにパラメタを調整したものです。8/2以降は社会的な感染拡大の抑制が奏功するなどして予測値から外れて感染者数が減少しています。


第三波のシミュレーション(新たな対策を行わない場合)
2020/3/15から220日目(2020/10/21)を起点として280日目(2020/12/20)頃までの東京のデータ(主に新規感染者数) に合うようにパラメタを調整したものです。第一波や第二波と比較すると拡大は緩やかですが、 このまま新たな対策を何もしないとおよそ一ヶ月で感染者数が倍になってしまいます。


第三波のシミュレーション(新たな対策を行う場合)
2020/3/15から220日目(2020/10/21)を起点として280日目(2020/12/20)頃までの東京のデータ(主に新規感染者数) に合うようにパラメタを調整した上で、その後に何らかの変化があった場合を想定したものです。 例えば社会的な感染対策により途中から(例えば290日目(2020/12/30)から)実効再生産数を1以下に下げられれば感染拡大を止められます。 実効再生産数は、感染率(beta2)を下げるか回復率(gamma2)を高めれば小さくなります。 感染率を下げる手段としては、マスク使用や換気の徹底、リモートワークの推進などがあります。 回復率は、感染した人が他人に感染させる期間が短くなれば大きくなります。 例えばCOCOAを活用して感染した(可能性のある)人をいち早く特定して外出の自粛要請や隔離を行うことは、 実質的に他人に感染さる期間を短くすることになり、回復率を大きくすることに貢献します。


オイラー法を用いて微分方程式を解いています。
潜伏期間を考慮したい場合は、時間軸をシフトして解釈するなどしてください。
数値計算はjavascriptによりクライアント(ブラウザ)側で行っています。
あくまでシミュレーションです。パラメタの設定により結果は変わります。
間違いやバグがあれば、知らせてください。
グラフ表示用のライブラリを読むためにインターネット接続が必要です。

Takahiro Shinozaki 2020/4/7
GIT Reopsitory: https://github.com/tttslab/sim-sir.git